
「愛せる仕事」が生まれる場をつくる
仕事は、人生の長い時間をともにするものです。だからこそ、その仕事を「愛せる」と言えたら、人生そのものが変わっていくと思うのです。
私自身、教育や福祉、公共政策、映像や音楽、地方の中小企業やNPOの経営改善と、さまざまな現場で働いてきました。そのなかで何度も立ち止まったのは、合理化や最適化は「正しい」かもしれないけれど、それは「愛せる」だろうか、という問いでした。ふり返ると、子どもたちが自分の人生を自分のものだと思いにくい環境や、暮らす人が自分の手でよくしたいと思えない施設を、知らずにつくる側にいたこともあったと思います。その経験が、ワークアーツの出発点です。
人は、選ぶこと、決めること、つくることに参加したものには責任を持ち、自分からよくしようと工夫します。そんな場が増えてつながっていくと、「いつも通り」なら会えなかった人たちが出会い、お互いの「困った」と「これなら差し出せる」が行き来しはじめます。私たちは、そんな親切な世界をつくりたいと考えています。
ワークアーツは、参加できる場づくりを通じて、「自分ごと」と思える関係を身の回りから増やしていきます。自分の人生、毎日の仕事や職場、住んでいる地域、そしてこの世界を、「愛せる!」と言えるように。
同じ思いを持つ方と、一緒に場をつくっていけたらうれしいです。
代表 反町 恭一郎
組織の話し合いを変えるための継続支援については、反町 恭一郎の個人サイトをご覧ください。
ひらく、ととのえる、はぐくむ
組織や地域が内側から変わるための手立てを、私たちは三つで考えています。
三つは、互いに引っぱり合います。どれかに寄りすぎると、ほかの二つが痩せていく。その緊張のなかで、私たちが軸足を置いているのが、日々の関わりをはぐくむことです。それが、ワークアーツ(働きの中にあるアート)という名前の由来です。
私たちの仕事には、三つの土台があります。
どれも、当事者として関わる地域の現場で確かめてきたものです。
ART OF HOSTING
人の可能性から人と人が本気で話せる場をひらく、世界の実践者が磨いてきた方法。
正式名称は Art of Hosting and Harvesting Conversations that Matter です。世界各地の実践者が学び合いながら磨いてきた、参加型の場をひらく実践の体系です。自分をホストし、参加し、場をホストし、ともにつくる。この四相の実践から、人の変化が場を変え、システムへ広がっていくと考えます。
SYSTEM INTERVENTION
構造から人が動きやすい条件を、仕組みの側からととのえる。
人の行動は、置かれた条件に大きく左右されます。そこに物質的・身体的な制約があるからです。この考え方は、デイヴ・スノーデンのアンソロ・コンプレキシティに拠っています。望ましいことはやりやすく、望ましくないことは手間がかかるように、条件を整えます。ITシステムの導入や政策づくりの要件定義も、この仕事です。
STORY & EDITING
物語と編集話し合いで生まれたことを、伝わることばと作品に編み直す。
ワークショップで決めたことが、そのあとのパンフレットや映像づくりの段階で、制作会社に十分に伝わらない。現場では、よくあることです。
私たちは、対話と制作のあいだをつなぎます。話し合いの文脈を読み取り、ことばや物語に編み直して、制作の現場へ確かに引き継ぎます。届けたいストーリーの企画、編集、制作まで、一緒に手がけることもできます。
土台にあるのは、大学で学んだ社会言語学と会話分析(Conversation Analysis)と、10年以上のクリエイティブ制作の実務です。私たちは、クリエイティブを、小さな声が社会に聞かれるようにするための力として使っています。
WORKS
映画『もりのこえん』森のようちえんの一日を追った短編ドキュメンタリー。上映後の対話までを作品とする「対話用映画」(2023)
希望の共同売店プロジェクト THE MOVIE東京ミッドタウン・デザインハブ 第102回企画展に出展。各地で上映会をひらいていますあわせて読む